隠されていたことが明らかになる時代


大前研一さんのメルマガで共感できる
記事が掲載されていた。

▼トーマツは保身のためだけに、大王製紙の会計処理の誤りを指摘した
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 大王製紙は12日、監査法人トーマツから過年度決算に関する会計処理について
 誤りがあるとの指摘を受けたと発表しました。

 繰り延べ税金資産の計上額など会計処理の誤りが5項目見つかったと
 いうことで、2007年3月期から11年4-6月期まで5年分強の有価証券報告書や
 決算短信を訂正するということです。

 この発表はトーマツが保身のためにとった行動で、率直に言えば「卑怯」だと
 私は思います。

 オリンパスの監査を担当していた「あずさ監査法人(2009年3月期まで)」
 「新日本監査法人」が共に様々な批判を受ける中、日本三大監査法人の
 一角である「トーマツ」が今度は大王製紙の監査について矢面に立とうと
 しています。
 これは非常に厳しい状況だと言わざるを得ないでしょう。

 しかしだからと言って、5年遡って調べたところ「大王製紙の」会計処理が
 間違っていた、と指摘するのは明らかにおかしいと思います。

 その間もトーマツが監査を行なっていたわけですから、
 「自分たち(トーマツ)の監査に誤りがあった」と言うべきです。
 その上で、過去4年分の誤った会計処理を見過ごしてしまったため、
 今年は適正報告が書けませんというのが筋ではないでしょうか。

 しかも今回の指摘事項は、井川前会長の事件とは関係がない部分であり、
 その影響で連結最終赤字に転落するというのですから、とんでもない事態です。
 自分たちの監査の甘さについては何も触れず、大王製紙の会計処理に誤りが
 あったなどと言うのは、本当にひどい話だと思います。

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本当にその通りだ。5年間の自らの怠慢を井川会長の使い込み事件に
かぶせて、責任を押し付けるようなやり方はフェアではない。
自ら誤った会計処理を見抜くことができませんでしたとまずは頭を
下げることが第一にやるべきことだろう。

仕事がら、様々な企業の内部の情報、いわゆるインサイダー情報に
接触することが多い。今回名前の挙がっている監査法人が絡んで
いるだれでも知っているような企業でも、実は似たりよったりの
状況があることを知っている。

なぜこの会計処理で適正報告がされているのか、いつも不思議に
思っていた。

監査法人への風当たりがますます強くなるこの時代、これまで
なんとか封印できていた不適正な処理がすべて明らかになるのでは
ないだろうか?

来年の決算期に大嵐が吹く予感がする。


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