祝詞(のりと)


今日は祝詞について書きたい。
僕は毎朝神棚におまいりをしていますが、そこで
必ず最後に奏上するのが「祝詞」。

厄払いや祈願などで神社に参拝したとき、
神主さんが流暢に奏上されるあの祝詞だ。

神主さんが挙げられる祝詞は、独特の節回しで、
なかなか同じようには抑揚をつけることができない。
でも祝詞の持つ心地よい響きには、何か神秘的な力を
強く感じさせられる。
祝詞を挙げた後には、言葉では言い表せないなんとも
言えない清々しさが生まれる。

そもそも『祝詞』とは、神前に奏上する詞(ことば)だが、
祝詞事(のりとごと)の略言であり、「のりと」の「のり」
は「のる(宣る)」から出たものらしい。
神主さんなどの「神職」を司る方が、祭神に祭祀の意義や
目的を奏上する・・・という『祝詞』は、
「・・・・・・・と白(まを)す」(申す)と
語尾を結ぶ事がほとんど。
古来は、祭祀の場に参集した人々に宣り下される言葉としての
『祝詞』であり、「・・・・・・と宣る」と終わるものも多く
存在したようだ。

しかし、『祝詞』とは本来、神の神威を称え感謝し、
自然の恵みをはじめ与えらしものすべてに感謝し、
生かされている事のありがたさ、その喜びを言霊にのせて、
神々へ全身全霊で伝えるもの。
だからこそ、私たちが神社へ参拝したときや、お家の神棚に
手を合わせるときにでも、『祝詞』を挙げる事はよい事だと
思う。

私が普段奏上するのに使っているのが『天津祝詞』。

高天原爾神留坐須
たかあまのはらにかむづまります
神漏岐神漏美乃命以知氐
かむろぎかむろみのみこともちて
皇親神伊邪那岐乃命
すめみおやかむいさなぎのみこと 
筑紫乃日向乃橘乃
つくしのひむかのたちばなの
小門乃阿波岐原爾
おどのあはぎはらに
禊祓比給布時爾生坐世留
みそぎはらひたまひしときにあれませる     
祓戸乃大神等
はらへどのおおかみたち  
諸々禍事罪穢乎
もろもろまがごとつみけがれを
祓閉給比清米給布登申須事乃由乎
はらへたまひきよめたまへとまをすことのよしを
天津神地津神八百万神等共爾
あまつかみくにつかみやほよろずのかみたちともに
天乃斑駒乃耳振立氐聞食世登
あめのふちこまのみみふりたててきこしめせと
畏美畏美母白須
かしこみかしこみもまをす 

祝詞は、「言霊」の持つ力が重要で、一語一句大切に発する事、
リズムも大切ですが、一番大切な事は「心」を込めること。
日頃から神様や自然、身の回りの物事に感謝し、他人には思いやりを、
あらゆるものを大切に思う心こそが正しい祈りだと思う。


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  1. 秦 嘉伸 より:

    服部様、御無沙汰で御座居ます。
    秦氏の集いの秦 嘉伸(金鷹)です。祝詞のお話し、私も同じで御座居ますよ。私から貴方様へどの神社のどの神様に唱えても良い祝詞をプレゼン致しましょう。それは‘祖廟御霊鎮’です。

    大元尊神(だいげんそんしん)生命成就(しょうみょうじょうじゅ)
    心は即ち一元未生(いちげんみしょう)の神明(しんめい)なり
    元(はじめ)を元として 元の元に入る
    本(もと)を本として 本の心に依(よ)ざす
    天(あめ)に登りして報命(かえりこと)申し
    日の若宮(ひのわかみや)ととまります
    生まれて来ぬ(きぬ)先も 生まれて住むる世もまかるも
    神の懐(ふところ)のうち・・・

    これは本当に良い祝詞ですよ。これを唱えれば、何処の神社も神主さんも神々もギョッ!として
    よくこの祝詞を知っているなぁ… と感心する事でありましょう。

    天空の鷹…

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