新聞がおかしい


以下の記事を紹介したい。

週間上杉隆より
http://diamond.jp/category/s-uesugi

-------------------------
上杉 隆 [ジャーナリスト] 新聞がおかしい――朝日の記事に見る、自己認識能力を失った報道

朝日新聞がおかしい。いや何も朝日新聞だけの話ではない。新聞全体がおかしなことになっている。

もはや末期症状である。これまで通りに現状判断能力の欠如だけならばまだしも、ついに自己認識においても危険な兆候がみえてきた。大丈夫だろうか。

新鮮な驚き――
「迷ったら避難」社説
まず、9月6日付の社説で、朝日新聞は筆者に新鮮な驚きを与えてくれた。

〈台風豪雨―「迷ったら避難」徹底を〉

このような見出しで社説は次のように始まる。

〈険しい山間を縫って流れる十津川流域は、世界遺産の熊野古道で知られる。豊かな森と渓谷美は、厳しい風雨によって磨かれた絶景でもある。

台風12号がその流域を抱える紀伊半島を中心に深い爪痕を残した。約90人が土砂崩れや河川の氾濫(はんらん)で亡くなったり、行方不明になったりしている。

道路が寸断され、電話が不通のままの集落もある。政府は調査団を派遣した。被害の全容をつかみ、行方不明者の救助に全力を挙げることはいうまでもない。避難者への対応や衛生対策にも万全を期して欲しい〉

ここまではいいだろう。少しも読者の心に響かない、いつもの他人事の文章だ。問題は以下の部分である。

〈確かに記録的な豪雨だった。しかし、突然起きる地震とは違って、台風の危険は相当程度、予測できる。

川の水位や雨の状況をきちんとつかんでいれば、被害を最小限に抑えることができる。

自治体が避難勧告や避難指示を出さなかったところで多くの犠牲者が出た。土砂災害の危険地域に指定されながら、被害の大きかった地域もある。

結果としてこれほどの被害が出た以上、自治体の対応が適切だったか、個別に検証し、今後の対策に生かす必要がある。

台風や水害時には、最悪を想定し、判断に迷ったら逃げる。これを約束事として徹底する。それが改めての教訓である〉

まるで悪い夢!?
半年前にはどう報じていたか
筆者は、何か悪い夢を見ているのだろうか。この「台風の危険」という文言を「原発事故の危険」に置き換えてみた。一部文章を変えたが、ぜひとも読み直していただきたい。

《放射性物質の飛散は相当程度の予測が可能だ。風向きや雨の状況をきちんと把握してさえすれば、住民への被曝の被害を最小限に抑えることができたはずだ。

だが、あの3月、政府や自治体は的確な避難勧告や避難指示を出さなかったことで多くの被曝者を発生させた。放射能の空間線量の値が高いことを知りながら、長い期間、住民に事実を知らせずに被害を拡大させた飯舘村のような地域もある。

結果としてこれほど被害を出した以上、政府、東電の対応が適切だったか、メディアは検証する必要がある。

放射能事故の際、最悪を想定し、判断に迷ったらまず避難させる。これは国際的な常識であり、今回の福島第一原発の事故でも、3月に、日本以外の各国政府の採った対策であった。

電話を配備する国の補助事業が始まっており、利用促進に努めよう。

自分の暮らす地域はどういう地形なのか、土砂災害や川の氾濫の危険性はあるのか。

台風シーズンのただなか、災害に備える心構えをもちたい。》

半年前、朝日新聞はどう報じたか。筆者はもうこれ以上は言わない。そう、本コラムの読者ならばすでにご存知だろう。

今日9月8日の朝刊で
またしても…
ところが、これだけだったらまだしも、今朝の紙面で、朝日新聞はさらにやってしまった。

〈3月15日の雨、放射性物質運ぶ 原発北西方向に「帯」〉

このような見出しのあと、次のような文章が続く。

〈東京電力福島第一原発から北西に帯状に延びた高濃度の放射能汚染地帯は、3月15日午後の気象条件が重なり形成されたことが日本原子力研究開発機構の解析でわかった。2号機の事故で放出された大量の放射性物質が雨で地表に落ちた。降雨がなければ、汚染度は大幅に低くなったという。

北西の帯は原発から約40キロの長さで浪江町、飯舘村周辺。政府が今月1日に公表した線量調査でも、高線量地域は北西方向と原発周辺に集中していた。最高(地上1メートル)は警戒区域が大熊町夫沢(原発から南西約1キロ)の毎時139マイクロシーベルト。計画的避難区域では、浪江町昼曽根(同北西約22キロ)で毎時41.3マイクロシーベルトだった。

チェルノブイリ原発事故の強制移住対象となった汚染レベルでみると、該当面積は東京都の4割、800平方キロメートルに及ぶ〉

新聞記者とはなんと優雅で素敵な職業だろうか。いまや、この事実に関しては多くの本が出版され、住民の多くも3月15日の雨として認識している。もちろん筆者も本コラムなどで指摘済みだ。

当時、新聞のみならず、大手メディアはこの事実を書かないばかりか、否定に躍起になっていた。彼らは何に遠慮し、何を庇っていたのか。

まさか、フリーランス記者らの指摘が正しいということを言いたくないがために、誤報を認めず、結果として読者の多くを被曝させたとは思いたくない。では何か。記者クラブで良好な関係を作っている政府か、あるいはクライアントの東京電力か。

いずれにしろ、この記事は事故発生から、半年が経ってようやく掲載されたものだ。

繰り返すがこれは朝日新聞だけではない。朝日新聞はこれでもまだマシな方だ。テレビ、とりわけ民放テレビはもっと酷い。それはほとんど犯罪的でさえあるが、本コラムではやはり、もうこれ以上は言わないことにしよう。

最後に2日前の朝日新聞が政府に命じた次の文言を、そのまま贈り返そう。

〈最悪を想定し、判断に迷ったら逃げる。これを約束事として徹底する。それが改めての教訓である〉

自己認識能力を失った新聞を読まされる読者はたまったものではない。朝日新聞の記者には、取材よりも先に、朝日新聞自身を読むことをまずお勧めしたい。

-----------------

筆者のおっしゃるとおりだと思う。
新聞でさえこの状態であるわけだから、テレビなどどんなレベルか
想像に難くない。
これを当たり前に思うようになってしまったら、洗脳されている
のと同じだ。本当に気をつけたい。

<今日の記録>
RUN:お休みです。
体重:84.0kg 体脂肪率:19.9%

<今日の食事>
朝:たこ焼き+今川焼き
昼:カレーパン
夜:カレーライス

カレーが続きます。。。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です