やっと帰国


ブエノスアイレスで盗難にあってから
いろいろと苦労しましたが、
やっと帰国することができました。

様々な方にご協力いただきました。
この場を借りて深くお礼を申し上げます。
本当にありがとうございました!

簡単に帰国までの経緯を
以下ご報告したいと思います。

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盗難にあった後、まずは地元の警察に出向いて
盗難届けを提出。

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その後大使館へ出向き大使と面会して経緯を説明。

航空券を確認すると米国経由のため、
パスポートでないとESTA登録ができないため
そもそもUS経由の航空券が使えなくなる。
一方、パスポート取得には戸籍謄本の取得が必要なため、
その手続きに最低でも4日程度の時間がかかる。

いろいろと考えた挙句、もったいないが、
持っている航空券の利用をあきらめ
米国を経由しないルートでの帰国を目指す。

この場合はパスポートではなく、帰国のための渡航書で
対応が可能。渡航書であれば、何か身分証明で翌日交付が
可能だが、今、その身分証明が手元に全くない。

いろいろと探していると、パソコンの中に、
万一を考えて取っておいたパスポート情報の写真が
あることに気付く。

大使に、PCに登録されている情報でなんとか
身分証明の代わりにならないかお願いをして、
ご了承いただく。

帰国用の航空券の手配をしたいが、
あいにくクレジットカードが1枚も無いため、
その手配ができない。

VISAの緊急窓口に電話して交渉するも、
さすがにセキュリティナンバーまでは
電話では伝えられないとのこと。
現地発行手続きは可能だが、発行までに3日程度を要する。
(米国とかだと24時間らしい。)

少々手詰まりなので、
一旦、宿に戻って情報を整理。

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まず、フェイスブックを使って、
日本にいる友人・知人にヘルプ依頼。
いくつかの使えるカード番号を入手し、
その番号でイスタンブール経由での
帰国便の仮予約を抑える。

大使館を再訪問し、帰国のための渡航書の申請を実施。
写真が必要なので、大使館近くの写真館を紹介され、
そこで証明写真を撮影し、再度大使館に戻って提出。

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一旦宿にもどって、少し休んだ後、航空券を確認してみると
航空会社の仮予約が取り消されていることが発覚。
超格安航空券なので、仕方ないが、電話口で
交渉しても全く拉致があかないので、そのまま空港へ。

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空港のカウンターで4時間くらい粘るも、結局
チケットを入手することはできず、別の便に
することを決断。

価格は少々高いが、
以前の盗難のときにも助けてもらった
AIR CANADAでチケットを再予約。

経由地がイスタンブールから、
サンティアゴとトロントへ変更することに。

そのため、渡航書の経由地の変更が必要となるため、
再度町へ戻ろうとするにも、証明書発行費用をカバー
できるだけの現金がない。

さきほど粘ったカウンターで、キャンセルした分のフライトの
キャンセルフィーを除いた残額を現金のドルで払ってもらえないか
交渉するもNG。(ま、そりゃそうだ。)

もともとの航空券のキャンセルフィーを取り除いた残額を
現金で一部支払えないか交渉するも、こちらもNG。

あとはwestern union経由で送金する方法が考えられるが、
それもここではすぐにできないし、そもそも身分証明が
無いので、現金を受け取ることができない。

仕方ないので、手元の一眼レフカメラを
英国人らしき外国人に交渉の末売って
当面の現金を獲得。

大使館が朝9時からなので、
とりあえず空港で朝まで待って、
翌日朝一で大使館へ出向く。

渡航書を受け取るが、
経由地がイスタンブールのままだったので、
その変更手続きを依頼。
通常は変更には手数料がもう一度かかるのだが、
交渉して無料で経由地を変更していただく。

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変更いただいている間に
大使館近くのスタバで無料LAN回線を借りて
AIR CANADAのフライトを正式に抑える。
今度は無事にチケットの取得ができる。

そのまま、再度空港へ。

空港に到着するとAIR CANADAのカウンタ前に大行列が。
どうもコンピューターの不具合で荷物のピックアップ作業が
手動になっているらしい。

2時間近く行列に並んでチェックイン時間ぎりぎりに
カウンターにたどり着くも、渡航書だけではチェックイン
できないという。

すでにチェックイン時間ぎりぎりのため、
事情を説明し、フライト変更可能の了承を得た上で、
予定フライトを一旦キャンセル。

すぐさま、空港内にあるイミグレーションへ出向き、
事情を説明するも、状況を把握していないのか、
全く拉致があかない。

しばらくすると別の責任者らしい人がきたので、
その方に事情を話すと渡航書にひもづく盗まれた
オリジナルパスポートの情報が必要とのこと。

パソコンに入っていた情報を見せて、確認をとって
いただくと、記録がつながったということで
3枚の紙を渡される。
その紙には入国時に記録されているパスポートの
ハードコピーと写真がそのまま記載されていた。

その紙を持ってAIRCANADAのカウンターに行くと
今度はチェックイン可能だということ。
フライトが混んでいるため、キャンセル待ちで
同じ経由地のフライトをひたすら待つと、
翌日のフライトで渡航が可能とのこと。

結局、また空港で一泊。

ふと、日本についたときに円が全く無いことに気付く。
最悪スマホの自動チャージ機能で帰宅可能だが、
日本円が1円もないのはかなり不安。

手持ちの残りのペソは600ペソあまり。
ただ、このペソ、空港の両替所では両替ができない。
(円→ペソに換金した証明がないので。)

当然日本でも換金が出来ない通貨なので、
仕方なく、また空港内の観光客を捕まえて、
通常の50%位のレートでペソをUSDに換金。
600ペソが30ドルになる(泣)
ま、それでも紙切れになるよりはましだが。

翌日の同じ時間にカウンターでチェックイン処理をして
イミグレーションへ。

普通であれば出国審査は15秒くらいで終わるが、
ここでも確認やらなんやらでそのまま通して
もらえず、別室で再度確認作業を実施。

結局確認までに1時間以上を要する。
予めフライト時間に余裕をもって対応しておいたので
今回はフライトに遅れずにすんだ。

ただ、この時イミグレーションオフィスで
受け取った3枚の証明書が回収されてしまう。

「大丈夫なのか?」
一抹の不安が頭をよぎる。

エアーカナダでまずはチリのサンティアゴへ飛ぶ。
フライト時間は3時間あまり。

簡単な機内食が出たが、ほとんどここまで飲まず食わず
だったので、スチュワーデスにお願いしてお代わりを頂く。
そのまま眠ってしまい、気がつくと空港についていた。

トランジットなので、そのまま空港で降りて
出発ラウンジへいけるかと思いきや、
まさかの入国審査。
いやな予感がする。

案の定、入国審査でひっかかる。
事情を説明するも、確認がとれないということで
ここでまたストップ。

次のトロント行きフライトに間に合いそうもないので、
またAIRCANADAのスタッフに話をさせていただき、
事情を説明して、次のフライトへの変更を担保しつつ
確認作業をイミグレーションで進めてもらう。

やっぱりあの紙、必要だったんだ。
その場で写真を撮っておくべきだったと少々反省。

結局確認までに3時間を要したため、
予定のフライトには乗れず、
空港でまた夜を明かすことに。
なかなか次のフライトが取れず、
結局かなりの時間足止めを食らうことに。

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むなしく空港の日が沈んでいく。。。

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結局、翌々日のフライトで、
カナダのトロントへ。

トロントは過去に何度が訪れている町。
英語圏に戻ってきたというだけでかなりの安堵感。

空港はかなり様変わりしていたが、
今度のトランジット時間は6時間弱。
今度はフライト変更ナシでいけるか?

飛行機を降りて、トランジット通路を進むと
またもやイミグレーションブースが。。。
ブースで説明をすると、オリジナルパスポートの情報は
あるかと聞かれるので、PCに入っていると説明すると
別室で確認するということで、また空港のはずれにある
別室まで連れて行かれる。

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もう慣れたよ。この対応。

これまでの経緯を説明して、盗まれたパスポートの画像を
PCベースで見せると、今度はすんなりと確認作業が進む。
一体どういうシステムになっているんだろう。

約1時間ほどで確認が終わり、無事出発ゲートへ通される。
よほど疲れていたのか、そのまま空港内で呼び出されるまで
眠りに落ちる。

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トロントでもシステムトラブルがあったようで、
乗る前に一人ひとりパスポートの確認が必要とのこと。
ここでとまったら、また帰国が遅れると思いつつ
ゲートに進む。今回は意外なほどすんなりとパス。

そっか、ここは入国審査の確認ではなく、
荷物の確認だけだからか。

で、そのままトロントから13時間のフライトで
成田に戻ってきた。

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成田に到着してほっとしていたのだが、
再入国審査でまたもやストップ。

おいおい、ここは日本だろう。

別室に通され、確認作業が行われる。
渡航書で帰国した人は全てこちらに通されて
確認がされるらしい。
大使が言っていたが、渡航書は帰国した時点で
無効になるとのこと。
なるほど、ここで確認だけでなく渡航書の抹消
登録を同時に行うんだ。思わず納得。

さすがは日本。別室での確認作業は10分ほどで終わり、
無事イミグレーションを通過。

結局アルゼンチンをたってから100時間くらいかけての
帰国劇となりました。

教訓を一つ。

あたりまえですが、
海外では絶対にパスポートはなくさないこと。

それ以外のことは、正直どうにでもなります。

改めて心に刻んだ旅でした。。。


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