会社の診断


コンサルという仕事は様々な企業に入って
いろいろな相談を受けることになる。
その内容は、その会社の事業内容や規模、
組織体制によって大きく変わる。
僕は完全成果報酬型で仕事を請けることが
多いため、当然であるが成長する可能性が
無い会社とは原則お付き合いはしない。

ただ、まだ本格的に中に入る前に、その
会社が成長するのかどうかを見極めるのは
至難の業だ。ここを間違えるとボランティア
活動が増えることになる。実に厳しい環境で
仕事をさせていただいている。

以前とある記事で成長する会社の診断方法に
ついて以下のような項目が挙げられていた。
全てが的を得ているかどうかは別として、
一つの目安となるので、是非参考にして
いただきたい。

<企業を診断する81の法則>

ディスクロジャー
* 業績悪化時にディスクロジャーが悪くなった(なりそうな)
  会社は避ける
* ディスクロジャーに熱心すぎる会社は避ける
* 急成長企業の新規分野への強気発言は5割引きで聞く
* 低成長企業の新規分野への強気発言は9割引きで聞く
* トップがディスクロジャーを担当者に任せきりの会社の
  ディスクロジャーには価値がない
* ディスクロジャーは経営戦略と結びついてはじめて有効となる
* トップが自らディスクロジャーする会社は安心である
* 資料の善し悪しがディスクロジャーの善し悪しを決めないが、
  資料を作らない会社は論外である
* 広報担当者が卑屈であるときも傲慢であるときも企業体質に
  問題があることが多い
* 将来の予想数字を聞くよりも、その数字の前提を徹底的に
  聞いたほうが実りは大きい 

社長
* 創業者の魅力にだまされるな(創業者は常に確信犯)
* オーナー経営者は投資家と株価について利害が一致する
* サラリーマン経営者は株価に無頓着なことが多い
* 優秀な番頭のいる会社はリスクが少ない
* 後継者が育っている会社は将来性が高い
 (二代目のほとんどはスポイルされている)
* 三代以上続いたオーナー家からは傑物が出やすい
* 投資家の前で下書きを読みながら説明する社長の率いる会社の未来は暗い
* オペレーションだけ語る社長は投資に値せず、夢とビジョンだけ
  語る社長には注意が必要で、夢とビジョンに道筋を示す社長には投資できる
* 社長室の豪華さとその会社の成長性(風通しの良さ)は反比例する(社長室の法則 1)
* 社長室に1メートル以上の観葉植物、ニスで塗られた切り株、剥製、
  それと見て作者のわかる絵画、高級酒、ゴルフクラブ、ゴルフコンペのトロフィー、
  著名人(有力取引先は除く)とのスナップ写真のうち二つ以上置いてある場合は
  投資をする前に十分な検討が必要であり、四つ以上あればその会社は終っている
  (社長室の法則 2)
* 金ぴかの時計をしている社長は注意が必要
* コンピューターをさわれない社長は将来性が少ない
* 決算説明会の時に必要以上に多くの役員、社員を連れてくる社長は
  独裁者か数字のことを知らない(決算説明会の法則)
* 自分の過去の苦労話にインタビューの大半を割く社長を持つ会社の将来性は高くない
* 創業者の過去の歴史を聞くことは非常に重要
* 創業者の自伝を本人からプレゼントされたら、その会社に投資したら儲からない(自叙伝の法則)
* 平凡な社長は総論を話し、優秀な経営者は各論も話す
* 業績不振の要因を景気や政府のせいにする社長の会社は景気が回復しても業績は回復しない
* 社長が唐突に、著名人との親交をにおわせる、もしくは強調するときはその会社への投資は避けた方がよい
* 社長の話に感動した会社と感動しなかった会社では、感動した会社への投資ははるかに成功する
* 自分の会社の話をすると興奮してくる社長は信頼できる
* 人の話を聞かない社長には投資しない
* 喜々として業界団体やロータリークラブの名刺をくれる社長には要注意
* 質問したら怒り出す社長の会社は負け組企業入りか、すでに負け組企業
* 社長車が外車である場合、社長のビジネスセンスを疑う(外車の個人保有はいっこうにかまわない)

役員・相談役
* 役員の自社株保有株数の小さい会社は、期待しない方がいい
* 役員に同族が多すぎる会社は要注意
* 社長の子息が役員の場合、取り巻きの発生を想像しておいたほうがいい
* 兄弟で経営している会社で、弟の学歴が兄の学歴を上回っており、保有株数に差がない場合は
  現在、および将来の兄弟喧嘩の可能性を考える
* 会社の規模に比べて、役員数が多すぎる会社は成長しにくい
* 相談役のいる会社は成長性が少ない

株主構成
* 社長の保有株比率の高い会社は、社長の株価と業績に対するインセンティブは高い
* 極端に社長と一族の保有株比率の高い会社は、モラルが低い
* 従業員及び従業員持株会の保有比率が高い企業には、期待が持てる
* 親会社の保有株比率の高すぎる会社は、株価と業績に対して責任感が薄い
* 仕入先、顧客の保有株比率が高い場合、会社の成長性をインサイダーが
  確信しているケースと関係会社や取引先を使った実質的な株価操作のケースと、
  両極端のケースを想像すべきである
* 金融機関による保有株比率の高い会社の株価は、あまり期待できない

本社ビル
* 豪華な本社ビルを建てた場合は、業績のピークか株価のピークか、
  その両方が゙訪れる(新本社ビルの法則)
* スリッパに履き替える会社に投資すると、不思議に儲からない(スリッパの法則)
  -半導体、食品、医療等の研究所を除く
* 社員に体操を強制する会社は儲からない--工場を除く
* 来客時に管理部門の社員でもきちんと挨拶をする会社の成長性は大いに
  期待できるが、営業部門の社員がきちんと挨拶できなければ、その会社の成長性は暗い
* 成長している会社の空気は華やぎ、停滞している会社の空気はよどんでいる
* トイレのきれいな会社に投資しても儲かるとは限らないが、
  トイレの汚い会社への投資は必ず損をする(トイレの法則)
* 受付嬢の美醜は業績とまったく関係がないが、むしろ極端に美貌の
  受付嬢がいる場合の方に問題企業が存在することが多い

良い会社
* 良い会社はビジョンや経営理念が社員に浸透している
* 良い会社は社員が社会的意義を感じてプライドをもって仕事をしている
* 良い会社は社員に明確な目標、インセンティブを与える
* 良い会社は管理体制が優れている
* 良い会社は複数の価値観を持った人材を抱えている
* 良い会社は自社の強みを最大限に利用し、執拗に徹底的に高めていく
* 良い会社は満足をせず、常に完全を目指す
* 良い会社は当たり前のことを徹底的に追及する
* 良い会社は常に個性的である

悪い会社
* 悪い会社は良い会社の逆である
* 悪い会社は常に似ている
* もうこれ以上悪くならないということはない

会社分析
* きざしに気をつける
* 成長産業にいるから成長企業とは限らない
* 成熟産業に成長株があることがある(羊の群の中の狼)
* 多角化は多悪化を招くことがある
* 自分でその会社のサービスを受けて満足を得たら投資価値がある
* モラルの低い業界、企業は遅かれ早かれボロを出す
* PLの分析よりBSの分析に時間をかけろ
* BSの分析よりキャッシュフローの分析に時間をかけろ
* キャッシュフローの分析よりビジネスモデルの分析に時間をかけろ
* 悩んだときは、疑うよりは信じた方が最終的には成功する
* 市場の噂は意外に正しいことが多いが、あまり気にしてもいけない
* 社員同士が役職名で呼び合う会社よりは「さん付け」で呼び合う会社への
  投資の方がリターンが高いことが多い
* 自社製品以外のお土産をくれる会社への投資は儲からない(お土産の法則)
* 女性のいる店に接待しようとした会社への投資は儲からない(クラブの法則)
* 料亭に接待しようとした会社への投資は儲からない(料亭の法則)

いかがだろうか?


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