運力とフロー


今日は一冊の本を紹介したい。

「経営者の運力」 天外伺朗
逆境をチャンスに変える神秘の智恵。
岡田武史[前日本代表監督]は、なぜ運をつかめたのか? 
天外流「運命のマネジメント」の極意を公開!

内容は次の通り。

「経営者にとって最も大切な資質は、運力だ」と指摘する著者が、
従来の経営学ではふれられなかった神秘の智恵、「運力」を
鍛えるための極意を明かす注目の書。

著者の主宰する「天外塾」に通い、サッカーW杯直前の四連敗という
「どん底」を「チャンス」に変えた岡田監督こそ、「運力」をそなえた
リーダーだった!
ベスト16進出への知られざるドラマと、運をつかむチームづくりの
極意を語る特別対談を収録。

「運力とは、自らの運命に対するマネジメント力」。
幸運と不運の波が交互にやってくる運命の周期性を知り、
自らの運命を信じて無意識の智恵を生かせれば、逆境(=運のボトム)で
道を踏み外すことなく、次のピーク(=成功)へ向かうことができる。
ソニー創業者・井深大氏とともにソニーの黄金期を支えた著者が、
自身のマネジメント経験に加え、最新科学から心理学、教育学、ヒンズー教、
インディアンの教えまでジャンルを超えた叡智を統合し、
仕事と人生を豊かに変える「運力」の極意を伝える。

天外さんはソニーでCDやNEWS、アイボなどの開発チームを
率いた方なのだが、実はすごくスピっている。
こうした実業とスピリチュアルの世界を高いレベルでバランスを
とることができる方はすごくめずらしい存在である。
実は、僕もこうした実業の部分とスピの部分の橋渡し役を陰ながら
していきたいと考えている。
天外さんにお会いしたことはないが、書籍やCDを通じて
精神的なメンターの一人と化している。

この書籍の中で、天外さんがフロー状態をいかに生み出すかに
ついて説いている。
フロー状態とは1960年代にシカゴ大学心理学科の教授だった
ハンガリー出身のM.チクセントミハイが
『Beyond Boredom and Anxiety』(Jossey Bass、1975)※1
という著書の中で提唱した理論。
※1(今村浩明訳『楽しみの社会学』新思索社、2000年 )

 「人が喜びを感じるということを、ちゃんと内観的に
調べていくと、仕事、遊びにかかわらず、何かに没頭している状態」※2
がある。
チクセントミハイはそんな状態を「フロー」と名付けた。
※2(天外伺朗『運命の法則―「好運の女神」と付き合うための15章』
飛鳥新社、2004年。p.30)

チクセントミハイは、人間の行動に対する動機付けについて、
金銭や地位といった「外発的報酬」と、活動に没頭しているときに
内部から込み上げてくる喜びや楽しさという「内発的報酬」に分けた。
「仕事」と「遊び」という二分法よりも、「外発的報酬」か「内発的報酬」か
の区分が重要であるとしている。

つまり、仕事だから「つらい、苦しい、つまらない」とは限らず、
遊びがいつも「楽しい、魅力的」とは限らないということだ。
活動に没頭している「フロー」の状態であれば、大きな満足感が
得られる。

フロー体験の構成要素として、チクセントミハイは8つの項目を
挙げている。

1.明確な目的

2.専念と集中

3.自己に対する意識の感覚の低下、活動と意識の融合
 (その活動にはまりきる)

4.時間間隔のゆがみ(時間がたつのを忘れる)

5.直接的で即座な反応(活動の過程における成功と失敗が明確で、
  行動が必要に応じて調節される)

6.能力の水準と難易度のバランス(活動が易しすぎず、難しすぎない)

7.状況や活動を自分で制御している感覚

8. 活動に本質的な価値がある、だから活動が苦にならない

マラソンで言えばいわゆる「ランナーズハイ」の状態に値する。
(原理は当然異なるが。。。)

ところが、このフロー状態をビジネスセミナーなどで話を聞いていると
どうも正しく捕らえられていないことが多い。実際言葉で説明しても
分かりにくいことが多く、まず体感することが大切であると著者も
説いている。

あと、書籍では触れられていないが、一定の能力を持つものが
さらなる非線形的な高い結果を求めるときに有用な方法であり
ベースとなる基礎力が無い者が実施しても何も得られない可能性
が高い。目標管理を緩め、自由度を高める部分だけを取り出して
形だけマネをしても意味がない。

フロー状態に入っているかどうかの確認は、おそらくだが自意識では
確認ができず、その状態から生まれる結果によってでしか確認が
できないのではないかと思う。
通常では考えられないようなアウトプットや結果が次々に発生して
いる状態を持ってフロー状態が実現していると認識するのが
一番確実で分かりやすい。
逆に結果が何も出ていないのに、自ら「フロー状態」に入っていると
自分で主張する人はほぼ100%フローには入っていない。
フロー状態の方はそもそもそうした自分の現在の状態など
気にしていないはずである。

にわかフロー者(浮浪者)にはご注意を。

。。。すいません。。。最後の最後にしょうもない駄洒落で。。。

<今日の記録>
ペース走10km(2月累計205km 今年累計535km)
体重:82.9kg
体脂肪率:19.6%
※だんだん体が軽くなってきました。

<今日の食事>
朝:なし

昼:ひげぱん2個

夜:やさいいため+豆腐


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