レバレッジに翻弄された世界経済


ここ数年間続いている世界不況についてちょっと考えてみたい。

報道だけを鵜呑みにしていると、不況の原因はリーマンブラザーズの倒産や
サブプライムローンの破綻が主のように考えがちですが、こうした出来事は
きっかけにすぎないと思う。
実際はバーゼルⅡという金融規制法案の導入発表を受けて、銀行が実態経済に
目を向け始めたことが一番大きな引き金になったのではないだろうか。

今の世の中の経済は、実態とかけ離れていて、
証券会社やヘッジファンドを中心にレバレッジ(=てこの原理)を
大きく利かせた膨張した市場取引が主体となっている。
端的に言えば、100円のエントリー料金で、100万円以上の
実取引ができるマネーゲーム市場が実在しているということだ。
本来100円しかもっていないのであれば、100円の取引しか
できないようにルールを決めるべきなのに、今実態はそうなっていない。
実際1929年の世界恐慌後、実態に合ったまっとうなルールが
制定され世界経済は安定的に実態経済の成長に合わせて
順調に伸びてきた。
ただ、その教訓を忘れ、金融機関を中心とした短期で大きな利益を
上げたいという人の欲望が、自らの利益を確保するために様々な
新ルールを設けたり、デリバティブ手法を駆使することで、
レバレッジのレートを高く吊り上げてしまって、
現実に何が起こってしまっているのか誰にもわからなくなってしまった。
この状況が急速に進めば、極端な話、通帳に記載されている
残高の数字や紙幣そのものの価値すら意味が無くなってしまうかもしれない。

きっと人類はこの状況からいろいろと学ぶことになるように思う。
お金は、もともとは一人で全てを創造することが難しいことから、
皆がそれぞれの得意なことを行うことで生み出された価値を提供し
お互いのことを支えあうために、異なる価値の交換ツールとしての
役割を担っていたはずだ。
それがいつしかお金の裏側にある真の価値ではなく、数字だけが
一人歩きしてしまう仕組みになってしまっている。
一方で、こうした実態に対する気づきが急速に進んでいるので、
今後必ず是正する動きが出てくるように思う。

こうした時代において何を主眼に考えなければならないかといえば、
私は「本物」を追求することだと考える。本当に人から求められているものが
何かを考えて、提供し続けることがとても大切だ。

どんなに経済の仕組みが変わったとしても、本物の商品や
サービスを提供し続けている限り、世の中から必要とされる存在
でありつづけることができる。
それぞれが行っている仕事の意味をきちんと考え、何を
お客様に提供しているのかきちんと理解し、仕事に臨むことが
こういう時代にはとても大切だとつくづく感じる。

現状に甘んじることなく、より高い付加価値を追求して日々成長する
ことこそが今まさに求められているのではないだろうか。

<今日の記録>

ジョギング15km(1月累計220km)
体重:84.2kg
体脂肪率:20.8%

<今日の食事>

朝:もやしなべ+あすぱら

おやつ:ドーナツ+チョコ

夜:やきとり+モツ丼


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