今日で年があけてちょうど一週間。
元旦に掲げた抱負を毎日きちんと
行動することができているだろうか?
人はいろいろと悩む性質を持っている。
一度決めても、その判断が正しかったかどうか
行動しながら思い悩むことが多い。
正直この世の中で判断が正しいかどうかを
きっぱりと決めることはできない。
一時的に失敗だと思えることがあっても
長い目で見れば、その失敗によって
大きな成長や成功が後々になって
生まれたりする。
逆に成功していると思っていても、
それが仇となって転落の人生へと
突き進むこともある。
まさに、塞翁が馬だ。
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中国の北の方に占い上手な老人が住んでいた。
さらに北には胡(こ)という異民族が住んでおり、
国境には城塞があった。
ある時、その老人の馬が北の胡の国の方角に
逃げていってしまった。
この辺の北の地方の馬は良い馬が多く、
高く売れるので近所の人々は
気の毒がって老人をなぐさめに行った。
ところが老人は残念がっている様子もなく言った。
「このことが幸福にならないとも限らないよ。」
そしてしばらく経ったある日、
逃げ出した馬が胡の良い馬を
たくさんつれて帰ってきた。
そこで近所の人たちがお祝いを言いに行くと、
老人は首を振って言った。
「このことが災いにならないとも限らないよ。」
しばらくすると、老人の息子がその馬から
落ちて足の骨を折ってしまった。
近所の人たちがかわいそうに思って
なぐさめに行くと、老人は平然と言った。
「このことが幸福にならないとも限らないよ。」
1年が経ったころ胡の異民族たちが城塞に襲撃してきた。
城塞近くの若者はすべて戦いに行ってしまった。
そして、何とか胡人から守ることができましたが、
その多くはその戦争で死んでしまった。
しかし、老人の息子は足を負傷していたので、
戦いに行かずに済み、無事だった。
この話は、中国の古い書物
「淮南子(えなんじ)」に書かれている。
「人間万事塞翁が馬」の「人間(じんかん)」とは
日本で言う人間(にんげん)の事ではなく、
世間(せけん)という意味。
「塞翁」というのは、城塞に住んでいる
「翁(おきな)=老人」という意味だ。
城塞に住む老人の馬がもたらした運命は、
福から禍(わざわい)へ、
また禍(わざわい)から福へと人生に変化をもたらした。
まったく禍福というのは予測できないものである。
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だから、結果に対して予め思い悩んだり、
ましてや決断した後で思い悩むことは
あまり意味がない。
決断することはとても大切。
決断せず時間だけを浪費することは
失敗することよりももったいないことだ。
決断するまでは思いっきり考え抜こう。
でも一旦決断をしたら、その決断にしたがって
思い切り行動するのがいい。
その決断が明確に間違っていたという証拠を
つかむまで、一気に突っ走るべきだ。
途中で苦しいことや悲しいこと、辛いことがあっても
予め織り込んでおくといい。
それがなければ人生ではないのだから。
元旦に掲げた抱負、この一年間貫いてみよう。